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2010年 06月 21日
@KCUA Café_4: M. Dé-constucteur
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6月20日(日)大藪家の土救出でお世話になった吉井工務店の社長から、例の防音シートを貸していただけるというので、伏見区深草宮谷町の現場を訪ねる。伏見は地理的にいまだ不案内で、やはり道に迷う。
電話したら迎えに来てくださり、軽トラについていくと、丘の斜面を上ったところに、4000坪からなる広大な土地があった。
ISO14001認証と無災害8028時間の看板のかかる事務棟の横に、解体現場からもってきたという鉄骨モジュールを使って別棟を建てている。基礎はH鋼。予想通りというか、ブリコラージュなどという生やさしいものではない。
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小高い丘の上の作業場からは、伏見の街並みはもちろん、伏見城を目前に眺められる絶景が広がる。
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吉井さんは、解体対象が、古い民家や邸宅はじめ、高層ビル、工場、寺社と幅広く、相当高価そうな庭石や古い門なども廃棄処分にしないで持ち帰ってくる。
長年それを続けた結果、今ではものすごい量の豪勢な庭石が敷地の至るところに草に隠れている。手水鉢がごろごろあり、鞍馬石らしき巨大な沓脱ぎ石も見た。「ほしかったら持っていってもええで」と言われたのは、古い門だった。和風の邸宅の入口を飾っていたものらしく、ふとアクアカフェの門にしようかとも思う。
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コンクリ廃棄物の巨大粉砕機もあって、埋め立てや造成などに使う土砂がどんどん再生されてくる。
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巨大丸太を梁に組んだダイナミックな建物が敷地内にある。聞けば、伏見城が見えるいい立地なので、レストランをつくろうと、自分で建設を始めたが、途中で不良たちによって火をつけられ、あきらめたという。
丸太は、北山にもつ自分の山林から切り出し、壁にはられた石やタイルは、どれも解体した建物に使われていたものの再利用。黒焦げになった丸太の小屋組みは、シンプルで圧倒的な迫力。壁の意匠も、廃材の再構成。
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脱帽したのは、城壁のようなこの石組み。これも吉井社長がコツコツと10年がかりでコンクリ擁壁に廃材の石材を貼り積んでつくりあげた。

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吉井さんが解体される屋敷の庭から救い出した樹木のギャラリー。
生きてる樹木を解体処分するのはしのびない、と吉井さんはいう。
ここでは、心暖かい解体屋さんの澄んだ魂によって救い出された石や樹木の第二の人生の場が展開している。敷地全体が吉井さんのワンダーランドになっているのだ。
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だが解体の仕事が生やさしいものでないことは、ぼろぼろになったキャタピラが物語っている。

帰り際、吉井さんから、ある「石」をいただいた。焼いたら白くなり、「毒」を吸収すると赤くなる。火山製の石だとか。水に入れて飲んでもいいし、手や顔を洗うと肌がつるつるになるとか。とても高価らしい。アクアカフェのメニューに追加か。

野積みになっていた防音シートをみつけ、10枚ほどお借りして車に積んで帰る。吉井さんは、「ただでやる」と言ってくださるが・・・

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防音シートを作業場所にしている音楽棟裏の野外ステージに運んで、広げてみる。シートは180x360cm。10枚並べると、広さがぴったり。
梅雨の雨が、汚れをある程度落としてくれることを期待する。

防音シートに文字を印刷することは、いろんな業者が工夫してやっているらしい。
このユニークな言葉は吉井さん作だが、印刷業者がまちがって上下逆さに500枚も印刷してしまったという。
逆さ文字は呪いかと思ったがそうではなかった。しかし、その誤謬をそのまま使うというのが気に入っている。
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防音シートが汚れているのはしかたないが、基本的に油汚れではなく、現場の泥や埃が付着したもの。
吉井さんからいただいた洗剤をぞうきんにつけてこすると、汚れも意外とすんなりとれる。
そもそも「汚い」とは何を称して言うのか。この世に汚いものなんてない。少なくとも、人間が作り出した自然に帰らないもの以外は。

とはいえ、設置するのは京都国立近代美術館の前庭。あそこは風致地区なので、きれいに洗っておかないと。
構想では、アクアカフェ建設中、平安神宮の鳥居の下に、「夢中です。」の逆さ文字が林立する。
台風で飛ぶとすごいだろうな。

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この野外ステージは長年使われないまま、半ば廃墟化しているが、いたるところにあるデザイン上の凹凸が、竹を引っかけたりと、いろいろ作業に役立つ。タイル貼りの床は方眼紙代わりだ。
音楽学部の授業の邪魔にさえならなければ、ここをそのままアトリエ化したいと思う。

by peuleu2 | 2010-06-21 01:15 | アート


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