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2009年 11月 30日 ( 1 )
2009年 11月 30日
jardin japonais Hekiun-so
11月30日(月)、午前10〜11時、南禅寺北にある碧雲荘庭園を見学する。

例の疏水扁額案内板デザインのご褒美だろうか、疏水事務所の岡本所長の特別のはからいによる。
非公開なので、これはたいへんありがたかった。

碧雲荘は、野村財閥の二代目・野村徳七が、自らの手でつくりあげた別荘で、1928年に完成。現在は国の重要文化財。
東山を借景にした広大な庭は、植治が担当(一期は7代目の息子・白楊、二期は7代目小川治兵衛)。
意匠とスケールは無鄰庵をはるかに凌駕、明治以降、最高の普請道楽と見た。

植治の庭はいずれも、琵琶湖疏水を引き入れることで、水がたえず流れ、さまざまな動きを各所に生み出している。借景にした東山(碧雲荘の場合は、南禅寺山)から直接、水がやってくるようにみせ、西から東へと、人里から渓谷への風景の変化を多彩にアレンジしている。
石をたてずに寝かせおくことも、それまでの伝統的な造園とはちがう。

文化財クラスの飛鳥時代の石の導水管を奈良から運び込んで、蹲踞に転用しているところなど、茶人・徳七と庭師・植治の、今では信じられない豪華なやりとりが目に浮かぶ。
「植治や、蹲踞にぴったりのいい石が飛鳥で出たぞ。これを使ってみい。」

燕庵の写しを含め、8件の茶室。随所にちりばめられた変わり燈篭。水に沈められた蹲踞。山を移す広大な水面に張り出す能舞台。巨岩につながれたように見せてある船小屋と屋形船「蘆葉舟」。。。

庭は、移動する身体と地形、視野の変化をつなぎながら、引用と転用、想起と見立ての錯綜体として構成される。
その手法に学ぶものは多い。
by peuleu2 | 2009-11-30 23:49 | 観察