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カテゴリ:観察( 62 )
2010年 07月 29日
@KUCA Café_13: Jardin du Heian Temple Shintô
7月29日(木)、久しぶりに雨。作業できず。
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午後1時半、ハーバード大学のNiall Kirkwood氏(ランドスケープデザイン)、京大農学部の森本研究室の面々と、平安神宮神苑の見学会。
禰宜の本多さんに案内いただく。
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桜の養生。こういう処置は始めて見た。
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尚美館に特別にあがらせていただく。大正初めに京都御所より御下賜された建物で、当時御苑で開催されていた京都博覧会で使用されていたという。
広大な栖鳳池を介して東山方面をのぞむ。

午後3時半、近代美術館で、Kirkwood氏の奥さんとお嬢さんを案内。
by peuleu2 | 2010-07-29 23:50 | 観察
2010年 06月 22日
@KCUA Café_5: recherche de la trace de l'eau
6月21日(月)、午前中、昨日訪ねたばかりの伏見の吉井工務店の吉井社長と杉原卓治さんが、突然僕の自宅を訪ねてこられる。解体工事は環境政策とも深く関わっていて、興味深い話をうかがう。
大藪家の土を救うというプロジェクトから、思わぬネットワークが生まれつつある。吉井工務店を紹介してくださった松尾工務所に感謝。

午後、平安神宮に古写真のスキャンにうかがうが、スキャナーのコードやケーブルを忘れ、出直す羽目に。
しかし、「人間がつくるモノ以外、この世にきたないものはない」という話がきっかけになって、宮司の本多さんから、バイオ洗剤「とれるNo.1」をいただく。『神苑の生きものたち』という環境調査記録も貸してもらうが、読む時間が十分ないのがくやしい。
それにしても今回の仕事で、平安神宮を見る目がすっかり変わってしまった。
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3時から岡崎エリアのフィールドワークの下見を、京大の深町加津枝先生(景観生態保全論)、近代の田端敬三先生(生態工学)と行う。
近代美術館の屋上にあがらせてもらい、東山界隈の景観を別な視点から見直す。

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美術館から北白川へ。古白川をたどりながら、ルートを探る。
とちゅう、百々川(どどがわ?)という小さな川をみつけ、思わず流れをたどる。

疏水記念館のサイトによれば、「南禅寺惣門の北側から現れている水路は、第一疏水建設によって付け替えられた川で、比叡山や大文字山から流れてくる白川のなごりで、古白川と言います。
現在、この古白川に流れている水は蹴上浄水場東側の歩道の下を通ってこの付近で合流している百々川からの水です。この百々川も三条通の南側を流れ蹴上駅付近からインクライン線路下付近を流れていましたが、インクライン建設のために三条通を横断し、蹴上発電所西側を流れる現在のルートに付け替えられました。」

生態学的アプローチの方は専門のおふたりにまかせて、やはり僕自身は「水のゆくえ」というテーマで水の流れをトポロジックにたどることをしよう。百々川がまずは第一候補。

それにしても、アクアカフェ建設だけでもたいへんなのに、ワークショップ準備までできるのか・・・・
by peuleu2 | 2010-06-22 04:16 | 観察
2010年 05月 04日
Tokoname
科研「土による環境造形とサスティナブルデザインの可能性」が通って、研究助成金がもらえることになった。
これで、「つちのいえ」や大枝アートプロジェクト、近代美術館での@kcua-cafeに多少の資金的な裏付けができて、ほっとする。
だが、やることは山のようにある。

それをかき分けるようにして、5月4日(火)、長谷川直人・堀香子夫妻といっしょに、つちのいえに参加する学生たちと常滑に土の研修に行った。
前から気になっていたどろんこ館の見学に合わせて、INAXライブミュージアムで個展開催中の堀香子さんの作品展も合わせて見学できる。
常滑も、学生たちとのゼミ旅行も、はじめて。なにせ学生時代からずっと独学と単独行の生き方だ。教師の自覚はいまだにない。
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どろんこ館の版築壁は、やはり鉄筋コンクリの躯体に貼り付けられた分厚い土の被膜といった感じで、それほど心は動かなかった。ワークショップでつくったという日干しレンガの壁も、「こあがり」という三和土の土間も、僕には上品すぎた。
ひるがえって、タイル博物館のコレクションは予想以上に質が高い。プリミティブなタイルの絵柄はやはり面白い。フェルメールの『牛乳を注ぐ女』の背景の17Cオランダの室内を再現していたのにはおどろいた。
染付けの古便器のコレクションも充実していて、デュシャンが見たら何と言うかと思った。

見学中、栢野紀文君に出会った。栢野くんは、岡大時代の教え子で、御野小学校での『百年の空』のワークショップも手伝ってくれた。
その後、彼は陶芸家の道を歩み、12年にわたって常滑に住んでがんばっている。
われわれを案内してくださったINAXミュージアムの磯村司さんが、僕のリクエストにこたえて、彼に連絡をとってくれた。まさに15年ぶりの再会だろうか。

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INAXのと対照的なトイレを、向かいの東窯工業のなかば廃墟化した工場で見た。
磯村さんが、わざわざ杉江重剛社長に連絡をとって見学させてくださったのだ。
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東窯工業は、現在、一部で砥石の生産を行っているが、工場の大半は長年使われないまま廃墟化している。
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昭和前期の時間が停止したような工場風景は、映画『20世紀少年 最終章「ぼくらの旗」』のロケ地に選ばれたというだけあって、息を飲む美しさと迫力に満ちている。

d0141644_1919558.jpgかつてはINAX(伊奈製陶)のライバルだったという。レトロな事務所の床や壁には、美しいタイル見本のモザイクが残っている。
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東窯工業の門の左手にあるスクラッチタイルの壁。
フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルの外壁に用いたのと同じものだそうで、その煉瓦製作場の従業員が常滑の土管工場に移って伊奈製陶が創業された(1924年)。
この東窯工業もかつては同じタイル生産にたずさわっていたのだろうか。きっとヒトやモノの行き来も盛んだったにちがいない。
向かいの伊奈製陶が華々しく発展していく中で、こちらは人造砥石の生産に事業転換(縮小)したのか。
杉江老社長は、淡々と廃墟化した工場内を案内してくださる。
観光客でごったがえすINAXミュージアムと、静かな光に満たされた人けのない廃工場。
かつておとずれたアルハンブラ宮殿と、その向かいのサクロモンテの丘の盛衰の関係を思い出した。
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朽ちた土壁や、トタン、そして廃墟の空間を浸す光が、とにかく美しかった。
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杉江社長から砥石をいただいた。
砥石はアルミナからつくる。500番、1000番、2000番。
死んだ親父が、杉江社長のような人だったら。。。
by peuleu2 | 2010-05-04 23:57 | 観察
2010年 03月 07日
jour de prunier
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心月院梅峰明善居士。

by peuleu2 | 2010-03-07 17:50 | 観察
2010年 02月 14日
terrain vague au centre de Nara
2月14日(日)、思い立って、奈良に行く。
展覧会を頼まれている高市俊子さんのギャラリー予定地と、「紀寺借家なおし展」を見るためだった。
奈良では今年、遷都1300年祭があるそうだが、財政難なのか、さほど盛り上がっているようには見えない。悪いことではない。
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ギャラリー予定地。西寺林町。
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「紀寺借家なおし展」は、古材文化の会が主催。朽ちた木造の廃屋を古材を活かしつつ修復し、歴史的景観を守ることをアピールする催し。
修理や修復への関心が、建築ー景観ーアートー暮らしをゆるやかに結びつける時代。
一昔前だと、同じような廃墟で展覧会などやると、建築やアートがアグレッシブに自己主張していたものだ。
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高市さんの案内で、奈良町をはじめて巡る。
銭湯が売られている。
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新建材の住宅や店舗のあいだに、古いトタンや漆喰壁が、遺跡のように顔を出す。
2年前に住んでいたパリの石積みの街並みとはなんと異質なことか。これが僕らの文化。

d0141644_1514052.jpgいい感じの赤い垂直線をみつけた。


by peuleu2 | 2010-02-14 23:55 | 観察
2010年 02月 08日
mort d'une maison "Hi-en-sou" par Tougo Murano
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2月7日(日)、村野藤吾(1891-1984)による名高い戦前の住宅建築「比燕荘」が、この日、息を引き取った。

「比燕荘」は、京都の百貨店「丸物」の創業者・中林仁一郎の邸館として、1941(昭和16)年12月に建てられた。設計は村野藤吾、施工は清水組(現・清水建設)で、棟梁は数寄屋の大工として名高い中村外二。

椎原保さんの昔の同級生が村野藤吾のお孫さん(建築家・波多野文夫氏)で、椎原さんから中林さんを紹介され、解体前の屋敷をビデオ撮影することになった。撮影には、1月27日、2月6日、2月7日の計3日通った。

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比燕荘は、見どころはいっぱいあるが、一番気に入ったものの一つは、防空壕としてもつくられた地下室の自然光照明。
丸いガラスブロックが庭側の床下に埋め込まれ、そこから光を取り入れるようになっている。
電気が切れたときのためにも、発電機がある。
戦時中に建てられたということもあり、この地下室ほか、壁面すべてに防炎用の平瓦を貼り巡らした特異な防災住宅になっている。
壁や柱も大事に保存され、半世紀以上、一度も補修の手が入ったことがないのが信じられないくらい、傷みも少ない。品格のある中林家の生活がしのばれる。

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7日は、10時すぎから、かつての上棟式のときに掲げた棟札(むなふだ)と幣串(へいぐし)を下ろす儀式があった。
上棟式とは逆のこの儀式、なんというのか知らないが、今ではめったに行われることはない。
それだけの値打ちのある特別な住宅だと、棟梁の工藤一男氏がいう。
驚くべきことに、棟梁はノコギリで釘を切り、バールで木の表面に触ることなく静かに60年前の釘を抜いた。
なんだか、すばらしいものを見せてもらった気がする。
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中林さんから、燕を頭にあしらったネジをいただいた。
比燕荘の形見のひとつ。大事にしたい。
by peuleu2 | 2010-02-08 03:18 | 観察
2010年 02月 07日
neige et sculpture
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2月7日朝、雪。
雪は、溶けはじめたころが一番不思議で美しい景色を見せてくれる。

自宅の手づくりデッキに、2007年につくった金属彫刻の「打つわ」を放置している。
「放置」したものを観察するのが気に入っている。
この朝も、じつに美しかった。

七十二候で、立春(2月4日)の初候を「東風解凍」(東風が厚い氷を解かし始める頃)というらしい。

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そういえば、小清水漸先生の東京での個展「雪のひま」は、なんとも美しいタイトルだった。
1月23日の初日に東京画廊をおとずれたとき、山本さんからその日のお茶会に出すという、オリジナルの和菓子をひと足先にいただいた。
それも雪の下に埋もれたものを見せるものだった。
一度、和菓子で作品をつくってみたい。和菓子は風景の造形である。

とはいえ、唯美主義とは一線を画していたいが。
by peuleu2 | 2010-02-07 20:21 | 観察
2010年 01月 15日
observer des riens
何でもないものをよく見ること。
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フランス語の"rien"は、英語の"nothing"に当たるが、無というより、無に近いもの、たいしたことのない、取るに足りないもの、というニュアンスがある。
「無」というと、何か宗教的ないし精神主義的な何かが感じられるが、そこまでいかない、どうでもよいもの、という境地がある。
人間の「意図」の外にあるものごと。といって、自然とか彼岸とか、そういう意味合いをおびない現象。
そうしたものにも、なんらかの興味深い「関係」を見いだすことができる。
by peuleu2 | 2010-01-15 23:36 | 観察
2010年 01月 09日
Musee du Lac Biwa
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1月9日(土)、琵琶湖博物館に初めて行く。
聞きしに勝る充実ぶり。
ノートをとりながら見て回ったので、半日では時間が足りなかった。

残念ながら、「理屈抜きで不思議な《回転系の力学》の世界を体感」できるという回転実験室は休止されていて、入れなかった。

先日の疏水停水のときに見た水路を清掃する職員と同じ身振りに出会った。
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◎水のゆくえMEMO:
地球上の全ての湖の水が入れ替わるまでに400年、
地球上の全ての地下水が入れ替わるまでに1000年、
地球上の全ての海水が入れ替わるまでに3000年、
地球上の全ての氷(万年雪、氷山)が入れ替わるまでに10000年かかる、と推定されている。
by peuleu2 | 2010-01-09 23:50 | 観察
2010年 01月 08日
arrêter un cours d'eau_2
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1月8日(金)、再び疏水の停水の撮影。
蹴上の関西電力発電所に隣接した洗堰を補修するので、そこに流れる水を止めるという。
以前、そこに住む管理人さんから、水が引いたら、大きなソウギョがぴちぴち跳ねると聞いた。
これは撮っておかねばと、寒空の中、今度はひとりで現地に出向く。

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問題は、現地の施設配置と、水の操作の仕方を、ちゃんと把握できていないこと。
職員でないから仕方ないが、それを抑えていないと、「水のゆくえ」をフォローできない。

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水門は、いくら閉めても水が漏れでていく。
そのありさまは、純粋で美しい。

水路は、漏れでる水のため、2時間以上たっても空にはならなかった。
結局、またテープが足りなかった。
魚も飛び跳ねなかった。
by peuleu2 | 2010-01-08 23:12 | 観察